カウンターポイントリサーチ (英文名: Counterpoint Research 以下、カウンターポイントリサーチ)は、OLEDとMiniLEDからなるノートPC用先端技術ディスプレイ市場は、2026年に前年比11%成長するだろうという調査に基づく予測を含むAdvanced IT Display Shipment and Technology Reportによる最新調査を発表致しました。

カウンターポイントリサーチの最新調査Advanced IT Display Shipment and Technology Reportによると、OLED(有機EL)とMiniLEDからなるノートPC用先端技術ディスプレイ市場は、2026年に前年比11%成長すると予測されています。一方、ノートPC用ディスプレイ市場全体は、前年比3%の縮小が予測されています。その背景には、メモリーコストの上昇が続き、PC全体の部材コスト(BOMコスト)も増加しており、需要を圧迫していることが挙げられます。


高価格帯ノートPCでOLEDのシェアが拡大

ノートPC用OLEDディスプレイの出荷は、2026年に前年比50%増、2027年にはさらに同24%増となる予測です。Appleが次世代MacBook ProでOLEDを採用すると見込まれることに加え、プレミアムAI PCへの継続的な需要が、この成長をけん引する見通しです。

一方、ノートPC用MiniLEDディスプレイの出荷は、2026年に前年比38%減、2027年にはさらに同60%減となる予測です。薄型化に適した構造、優れた画質、コスト競争力の向上を背景に、メーカーがOLEDを選ぶ傾向を強めていることが、この減少に繋がっています。

 

図:ノートPC用先端技術ディスプレイ出荷枚数、2025年~2026年予測

出典:カウンターポイントリサーチ Advanced IT Display Shipment Report, Q3 2026

 

性能向上と生産規模の拡大がOLEDの競争力を強化

技術進展により、OLEDの魅力が高まり、生産の採算性も改善すると期待されています。

  • タンデムOLED構造は、高輝度化、電力効率の向上、パネル寿命の長期化を実現します
  • 次世代の製造技術であるVisionoxのViP(Intelligent Pixelization)やLG DisplayのFLiPP(FMM-Less innovative Pixel Patterning)は、材料利用効率、歩留まり、生産効率の向上に寄与すると期待されています
  • 青色リン光発光材料の商用化により、OLEDパネル全体の効率向上と消費電力の削減が見込まれます
  • 第8.7世代の酸化物TFTバックプレーンの生産拡大により、製造コストが低下し、ノートPCへのOLED採用がさらに広がると期待されています

 
2030年に向けて大幅な成長を予測

カウンターポイントリサーチは、ノートPC用OLED市場について引き続き非常に明るい見通しを維持しています。2024年から2030年にかけて、パネル出荷はCAGR 26%、パネル売上高は同35%で拡大すると予測しています。

売上高の伸びが出荷成長の伸びを上回ることは、予測期間中に出荷規模が大幅に拡大するだけでなく、パネル1枚当たりの平均単価も上昇することを示唆しています。

カウンターポイントリサーチのアソシエイトディレクターDavid Naranjoは、次の通り述べています。
「ノートPC向けOLED市場の成長には、パネル性能や製造技術の進歩を生かし、魅力的な製品を競争力のある価格で提供することが、ますます重要になります。Appleによる採用の見込みとプレミアムAI PCへの需要が、短期的なOLEDへの移行を加速させると予想されます。一方、効率の向上、パネル寿命の長期化、生産規模の拡大は、2030年に向けた一層の普及を支えることでしょう」

カウンターポイントリサーチのバイス・プレジデント・オブ・リサーチの田村喜男は、用途や価格帯に応じたOLEDの設計に関して、次の通り述べています。
「OLEDの採用が広がる中、製品ごとに求められる性能とコストのバランスも異なります。タブレットの例では、Appleの新しいiPad miniは、製品価格と薄型・軽量化のバランスを重視した製品と考えられます。iPad Proと同水準の高輝度を追求するよりも、持ち運びやすさと、OLEDならではの自発光方式を重視した設計とみています。従来のiPad miniの液晶パネルが2枚のガラス基板を用いていたことに対し、新モデルでは1枚のガラス基板を用いたOLEDパネルを採用しており、この構造が薄型・軽量化に寄与しています。また、新しく発表されたMacBook Proでは、MacBookで初となる高輝度・低消費電力対応のタンデム構造のOLEDとタッチ操作に対応しています。このタッチ操作は、パネルにアドオンした従来方式のタッチパネルではなく、IT用OLED分野で業界初のパネル内に内蔵したタッチパネルです。その結果、こうした高機能なパネルはコストが高く、製品価格を押し上げる要因となります。ノートPCにおいても、用途や価格帯に合わせて必要な性能を見極め、画質、薄型・軽量化、コストなど、バランスを取ったパネル設計が、今後のOLED普及を支える上で重要になることでしょう」


本プレスリリースに関する詳細並びに情報は、こちらからご覧いただけます。
https://counterpointresearch.com/jp/coverage/display/it-displays 

今回の発表は、チャネル情報、POSデータ、ディストリビューターアンケート調査、公開データなどボトムアップデータソースとトップダウンリサーチの組み合わせによるカウンターポイント社独自の調査方法で実施したものです。


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